日本キャリア教育学会第41回研究大会開催のご案内

 春暖の候、学会員の皆様におかれましては、ますますご清栄のこととお喜び申しあげます。
 日本キャリア教育学会 第41回研究大会は、令和という新年号のもと、長崎大学(文教キャンパス)にて開催されることになりました。令和元年という記念すべき年に、本学において研究大会を開催できますことを大変光栄に思っております。
 さて、今年度の研究大会のテーマは、「キャリア教育の射程を問い直す」です。文部科学省の関連の政策文書において、「キャリア教育」という用語が初めて登場したのは、1999年の中央教育審議会の答申になります。その後、今日までの約20年間のうちに急速に広がり、初等教育から高等教育に至るまで、幅広く実践されるようになりました。実践内容においても、各学校や地域社会の特色を活かした多様な取り組みが見られるようになりました。反面、いま進められているキャリア教育には、課題や不十分な点も散見されます。例えば、日本型社会システムが機能不全に陥るなか、いまだにキャリア教育では、従来型のシステムを前提とした学校から職業社会への移行支援に力点が置かれています。教育内容についても、基礎的・汎用的能力に代表されるように抽象度の高い能力の育成に重きが置かれている一方で、職業人として必要な知識・スキルの育成は十分とはいえません。さらに、外国籍の児童・生徒に対する取り組みはなされているでしょうか。2018年に成立した改正出入国管理法は、在留資格「特定技能」を創設しました。特定産業分野において、今後34万人の外国人材受け入れを数値目標として定めています。特定技能2号では、家族帯同を認めていますので、これに伴い、日本の教育現場には、今後、外国籍の児童・生徒が一段と増えていくことが予想されます。しかしながら、日本語を母語としない児童・生徒にとって、言葉の理解と学習内容の理解という2つの壁を乗り越えるのは容易なことではありません。2015年9月の国連サミットでは、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。このアジェンダでは、持続可能な世界を実現するためには、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことが重要であると謳われています。
 本年度の研究大会では、この20年間のうちに急速に普及してきたキャリア教育を批判的に振り返るとともに、今後のあり方について、皆様と議論を深めていきたいと考えております。
 最後に、会場の長崎大学(文教キャンパス)は、坂の街・長崎には珍しく、坂を上らなくて良い立地のうえ、路面電車の長崎大学前駅の目の前という非常に恵まれた環境にあります。長崎市には、幕末から明治維新にかけて、歴史の舞台となった場所が多数あります。歴史に思いを馳せながら、ゆっくりと現地散策もお楽しみください。
 是非、多くの方にご参加いただけることを期待し、お待ちしております。 

2019年4月吉日
第41回 研究大会 実行委員会一同

非会員の方も、事前に大会への参加申込をすることができます。
また、質的研究勉強会の申込みも可能です。

大会テーマ

「キャリア教育の射程を問い直す」

大会実施日・会場

2019年11月9日(土)・10日(日)
長崎大学 文教キャンパス スカイホール、教養教育A棟
〒852-8131 長崎県長崎市文教町1−14

今後の通信予定

10月~11月にプログラムを発送いたします。大会HP等でもご確認ください。